万博8ミリ映画の映写方式
大阪万博の8ミリ映画は当初は3面マルチスクリーン方式で制作いたしました。
8ミリ映写機1台、スライド映写機2台を使って横に3面を並べて映写しましたが、
横長のスクリーン(白い壁)を使える場所がほとんどないため、後には8ミリ映画
だけで映写するようになり、タイトルだけを1面用に作りかえてつなぎかえました。
下の図は3面で映写した時の機材のレイアウトを説明したものです。
一人で4台の機材を操作しなければならず、結構いそがしい作業でした。
その時の画面のイメージは下のようなものでした。
なおBGMはステレオテープレコーダーのテープを要所要所で止めて
画面と音を手作業で合わせていました。 この録音テープが現在の
DVDのBGMとして入っているもので、音源は1970年のものです。
上はタイトル部分で、中央の「覧」の字だけが8ミリフィルムに入っており、
左右の「博」と「会」の字はスライド映写機で8ミリ画面の進行に合わせて
画面転換をしていました。 8ミリ映写機はずっと回しっぱなしですが、
スライド映写機は本体のレバーの手作業でフィルムを送っていました。
3面マルチ映画本編のイメージは下のようなものでした。
中央が8ミリ映画、左右がスライド映写のイメージです。
上段は3つの画面に同じ(ような)映像を使ったもので、イメージの「強調」を
意図しました。 中段は中央の8ミリでパビリオンの外観を映し、左右の
スライドで内部の展示品などを解説した画面です。 下段は3面に
同じようなシーンを映写して、画面の「拡がり」効果をねらったものです。
(上の画面の写真はいずれもDVDの内容とは異なります。)
「もう一度3面マルチスクリーンでの映写を見てみたい。」という
ご希望が多いのですが、機材・場所・経費の面で無理なようです。
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